モデル家庭を設定
ライフプランの考え方については以前の記事でお伝えした通りです。ただ、こちらについては私の意見も含まれていますので考え方は人それぞれで、最終的には自分自身にあったライフプランを考えて頂きながら一緒に作成していくことがFPとしての職務だと考えています。ここから早速ですが、ライフプランシミュレーションをしてみたいと思います。長くなりそうなので記事を分けて作っていきます。
まずはごくありふれた家庭を想定してシミュレーションをしていこうと思います。ありふれたがどういう家庭の定義は千差万別ですが、
- ①ご主人様(35歳)大卒~65歳まで勤め上げて定年退職予定
- ②奥様(32歳) ご主人様と同様
- ③長女(3歳)
- ④長男(0歳)
こんな家庭で考えてみたいと思います。
ちなみに、今回はシミュレーションソフトを使おうと思いますが、financial teacherを使わせてもらおうと思います。使い勝手がよくて、登録すれば誰でも使えるので自分で試してみたい人は使ってみてください。
サラリーマンの主な収入源は主に3つ!
サラリーマンのメインの収入、それは・・・
- ①給料
- ②退職金
- ③年金
はい、みんなわかってますよね。安定した家賃収入や配当収入がある人は別カテゴリーで考えていきましょう。
ここで使うデータは日本人の二次データですが、こちらの記事の男女別平均年収を使っていこうと思います。男女平等が叫ばれて久しいですが、日本人の意識はやっぱり男は稼いできて、女の家庭を守って・・・という意識が根強いのがデータに表れてます。意識が徐々に変わっていきつつありますが、数十年と世代を経ていかないと難しいでしょうね。
続いて退職金ですが、正直務めている企業の制度によって千差万別です。ここはどのような退職金規定となっているか確認していただくのが確実ですが、ここではfinancial teacherに組み込まれている年収から想定される退職金を使っていきます。ちなみに実際のFP相談の際にはわかる範囲で退職金の規定や同僚の退職金を聞いてもらったりしています。最近は確定拠出年金を採用している企業も増えてますから、その場合はその内容についても聞いています。その結果がこちら。
fpティーチャー-4年収と退職金、働く期間などが設定されました。個人的には今の時代で、ご主人側の退職金が多い気もしますが・・・とりあえずこれでやっていきましょう。
続いて年金ですが、年金が基礎年金と厚生年金の二階建てになっているのはなんとなくわかるかなと思います。これを正確に計算しようとすると、自分の過去~将来に渡って年収を確定させたうえで年金ガイドのような計算が必要となりますが、将来の年収も確定していないうえに計算がかなり面倒なので、ざっくり計算してみます。
基礎年金については、令和5年度現在は大卒から40年以上大きな怪我・病気もなく勤めあげれば
老齢基礎年金=満額の795,000円
今年度はこの金額がもらえると思ってもらって大丈夫です。
続いて厚生年金ですが、こちらは年収によって左右されます。とてもざっくりとして内容でお伝えするなら、生涯勤め上げた総平均年収と勤続年数で計算できます。
細かい計算は省きますが、このモデルケースの家族構成で、主人側の総平均年収が600万円だとすると、厚生年金の受取額は
平均標準報酬月額50万円(年収600万円)×5.481/1,000×516ヶ月(43年)=1,414,098円
となります。正確には別にもらえる年金があったり、年金が免除されていた期間等、計算が必要な部分はいくつもありますが、ざっくりでこの家庭の年金を計算すると二つを合わせていくと、
基礎年金795,000円/年⁺厚生年金1,414,098円/年=2,209,098円/年、月額184,092円/年となります。
これを奥さん側でも同様に計算をしていきます。
これもシミュレーションである程度計算してくれますから、このモデルケースの家庭で上の平均年収の場合の夫婦の年金を試算したものがこちらになります。
fpティーチャー2-165歳以降の年金は夫婦で合わせて354万円/年となりました。加給年金というものも試算されてありますが、これは簡単に言うと年金をもらってない配偶者や18歳未満の子供を経済的に支えている場合に追加でもらえる年金です。これに加えて、年金を受け取れる開始年齢を60歳~75歳のどこかで選択することで、受け取れる金額やタイミングが変わりますので、どこから受け取れるように試算していくかを考えるのもFPとしての役割の一つでしょうか。これで一生涯の収入が試算できましたね!
収入から引かれるものとは・・・?
これで続きは支出編かと思いきや、この収入から勝手に引かれていくものがありますね。社会保険料や所得税・住民税などです。このパートで綴っていこうかと思いますが、思ったより長くなってしまったので次回に続きます。みんな大嫌いな税金から、一体どれくらい天引きされているもんなんでしょうか。
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